采配のゆくえ個人ファンサイト。三成、吉継贔屓に活動中。
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暗いお話です。三成が壊れてます。
それでも大丈夫な方は下からどうぞ。
秀秋の葬式の中で出会う、高虎と三成のお話です。
それでも大丈夫な方は下からどうぞ。
秀秋の葬式の中で出会う、高虎と三成のお話です。
*****
小早川秀秋が、死んだ。
最後まで大谷吉継の影に怯えていたという。
霧雨火花。
「なーんか…あっけなかった、なァ…」
雨が降っていた。
霧雨のような雨だった。視界はすこぶる悪い。
ざり。と石砂利を踏みしめて、高虎は庭を歩いていた。先程まで人で溢れかえっていた小早川の屋敷から、そう遠くもない宿。小早川秀秋が死んだとの知らせを受け、葬儀に出席する為に急遽手配した宿だ。
葬儀は盛大に行われたが、最後まで主の顔を見る事は出来なかった。愛らしい、との表現してもいい程の美貌の持ち主だった秀秋だが、亡霊に取り付かれると言い始めて以来、日を追うごとにやつれていってしまったらしい。目の下にはいつも隈があり、頬もこけ、見る影もなくなってしまっていたと従者から聞いた。
それはそれは酷い顔になってしまわれたのです。
だからどうかそっとしておいて欲しい。
と。
最後まで彼の顔の上から、白い布が取られる事はなく。涙ながらの従者の訴えを聞き入れて、誰もがその布を外そうともしなかった。
―――蝶を、見たのだという。
春でも。夏でも。秋でも。冬でも。
季節関係なく。起きていても。夢の中でも。
大谷吉継だ。大谷吉継が、出るのだ。と。喚き、暴れ。涙を流して。
――そして彼は、最後まで大谷吉継に怯えながら、死んだ。
「俺が見た限りじゃあ、そこまで祟るようなオトコには見えなかったんだけど、な…」
高虎は空を見上げる。曇天の布に覆われて、砂粒程の光すら見えない。
生前の彼と話したことはなかったが、それでもなんとなく想像はつく。彼は自分の意思で西軍に参加し、最後まで己の信念に基づき行動していた。勝ちも。負けも全て受け入れていた。予期し、それでも自分を崩さず、最後まで戦い抜いた。
戦とはそういうものだと。納得して戦っていた。
そんな彼が、死して尚、取り憑いたりするだろうか。そこが高虎には納得が出来ない。
おそらくは。自責の念。あのボウヤにそんな殊勝な感情があったのかどうかは疑問だが、納得できる答えとしてはそんな所だろう――いや、それしかない。
「藤堂殿」
ふと、思考が己の名前を呼ぶ声で途切れた。
「…ッ。石田、か?」
「はい。藤堂殿。お久しぶりですね」
にっこりと微笑む石田三成が、そこに居た。
全身が、黒い。どうやら、こちらも葬儀帰りらしい。
「…なんだ。お前も、小早川の屋敷の帰りかよ。ざっと見回したときにゃ、アンタの顔は見えなかったけどな。……同じ宿、だったのか」
「ああ。はい。俺はちょっと、やることがあったもので…。お久しぶりです、藤堂殿。関が原、以来ですね」
す。と一歩こちらにと近づいて来る三成。
その瞬間、何か。こう。本能的なもので。高虎は一歩、後ろにと引いていた。
そして。間髪入れず、目の前をひゅん、と駆ける鈍色。
「…ッ!テメェ…!?」
「ああ、やっぱり駄目でした。残念です。出会い頭、警戒されていないときに、が。一番理想的だったんですが」
目の前を通り過ぎた刀を握り締めながら、困ったように笑う三成。
高虎が警戒したのは、その歩き方だった。石砂利の上を、まるで砂利などないかのように歩いて見せた。足音なく。そう。まるで忍のように。
以前知っていた三成は、もっと無防備だった。警戒心もまるでなく。足音も隠さず。武芸はからっきしだったからこそ、違和感に気付けた。
右手のひらにしっかりと刀を握り締め、再び三成が突進する。
「ッ!」
ガン。と刀と刀の噛み合う、非常に耳障りな音が響く。
じんわりと右手首が痺れる。
力も、速度も、申し分ない。
「っ…。なんだ。お前。いつの間に、こんな強くなった?」
にやりと唇の端を歪ませるのは、内心の驚愕を隠そうとする精一杯の虚勢だ。ぎりぎりと刀を噛み合せたままで、相手の顔を覗き込めば、相手からはふわりと柔らかな笑みが返った。
あんまりにも場に不釣合いで、思わず腹から笑いそうになる。
「練習、したんです」
ガン。
「俺、関が原の戦いが終わった後。島津の方に身を寄せまして」
ガギン。
「藤堂殿は俺の事になんか興味ないでしょうから、知らないでしょうが。そこで、義弘殿に、武芸を教わっていました。義弘殿はとても厳しかったですが、俺には目的があったから。だから、こうして藤堂殿と、打ち合えるまでに、なりました」
ガツン。
「どうです。俺の剣。そんなに、悪く、ないでしょう?」
なんたって、鬼島津が師ですから。と笑う三成の顔は、余裕だ。
打ち込んでは引き、こちらが打ち込めば受け流し、手を変え品を変え確実に急所ばかりを狙ってくる。目。喉元。脇腹。心の臓。
関が原の合戦が終り、二年の時が過ぎた。
その二年、三成は島津の地で、ひたすらに己を鍛えていたのだ。
「その目的って、のは…俺を、殺す事か、よ!」
「はい。半分は。残り半分は、もう叶ったので。後は藤堂殿。貴方だけなんです」
ああ、そうそう。と三成は付け足す。
「忍の援軍を期待しても、無駄です。彼らには少し、眠っていてもらいましたから。命までは取っていませんので、ご安心下さい。でも、藤堂殿との時間を邪魔されるのも、困りますから」
「ッ!」
密かに待っていた事に先手を打たれている事を知り、高虎が息を飲む。
一対一の打ち合いでは、ほぼ互角と言う所だろう。始めこそ鍛えてきた年月の差があると思っていた高虎だったが、その年月の差をとうに三成は越えていた。二年間の時間を余す事なく無駄なく使い、自分自身を鍛え上げた結果が今の目の前の三成なのだろう。
正直、かなり、まずい。
ガギン。ともう何度目になるかわからない程の打ち合いの後。大きく後ろに跳びながら、高虎は声を張り上げた。
「俺の命を狙う理由は、なんだ」
「…。ああ。そうか。そうですよ。ね。自分が殺されるんだから、その理由が知りたいと。思うのは当然ですよ。ね」
すいません。と三成は刀を下ろす。
高虎は構えたままだ。だが、打ち込みにはいかない。
下手に打ち込めば返り討ちに合う。それを高虎に出来るだけの技量を、今の三成は持っている。
少しだけ、視線が揺れて。どこかぼうっとした声で。三成は口を開いた。
「吉継の、敵討ち、です」
「……ッ。大谷、の…?」
「はい。吉継はきっと、こんな事望まないと思うので。…俺の。自己満足に他ならないんですが。それでも。…吉継を死に追いやった貴方が、許せなくて。…憎くて。どうしようもなくて」
でも。
二年前の俺じゃ、返り討ちにあうだけだから。
二年。こうして自分を鍛えました。と。三成は言った。
「この二年。この日のためだけに、生きてきました。ようやく今日で目的の、半分が終わりました。だから。次は貴方です。藤堂殿」
その言葉を聞いて。
ぞわ。と高虎の背筋に、何か悪寒のようなものが走った。
――今。相手は何と言った?
今日で、終わった。と。そう言ったか?
「おま、え…。まさか…」
「大変だったんです。全ての四季で、蝶を手に入れるのは。色々なツテを頼って。小西殿に蝶の標本を頂いたりして。夜中に忍び込んで。吉継の真似をしたり。…ふふ。面白かったです。藤堂殿にも見せてあげたかった。あんなに、おびえて。―…本当に。とても、愉快でした」
吉継を、殺したのは。
あなたたち。ふたりだから。
だから、残るは貴方一人。
笑みを崩さないままで。三成が刀を構える。
「吉継は病んでいました。おそらく、関が原を生き抜いても、こうして。二年後生きていられたかどうかは、わかりません。…でも。でも、貴方達が、俺から。吉継を奪ったんです」
八つ当たりくらい。
したって、いいでしょう?
自分が未熟だと自覚していた。だから鍛えるしかなかった。
鍛えている間は頭脳を駆使して。小早川を追い詰めた。
何かしていなければ気が狂いそうだった。
体を鍛え、腕を磨き。だんだんと自信もついてきた。自分の技量を客観的に見つめ、そろそろ頃合だと、思った。
なのに。小早川が死んだ。自分の手で殺すつもりだったのに。追い詰めすぎてしまった。
だから。
今度こそ。自分の手で。
「小早川殿の顔、藤堂殿、見てないでしょう。俺さっき、やることがあったって言いましたよね?首、切り落としてたんです。だからきっと、藤堂殿が見た、白い布の遺体は、影武者です。藤堂殿の首も切り落として。小早川殿の首と一緒に、吉継の墓に供えるんです。だから、お願いです。首を」
首を。下さい。
貴方の首を。
刀が迫る。
目に見えない程の速度で。自分の命を奪う為に。
狂人だ。すでに、三成はあの頃の三成じゃない。
にや。と知らず高虎の顔も、不適な笑みを刻んでいた。
強敵だ。これ程の相手と打ち合うのは、関が原以来で―――
心臓が逸るのを、押さえられない。
「…取れるもんなら、取ってみなァ」
「はい。必ず、頂きます」
ガン。とまた一つ。
霧の中で火花が散った。
終。
最後まで大谷吉継の影に怯えていたという。
霧雨火花。
「なーんか…あっけなかった、なァ…」
雨が降っていた。
霧雨のような雨だった。視界はすこぶる悪い。
ざり。と石砂利を踏みしめて、高虎は庭を歩いていた。先程まで人で溢れかえっていた小早川の屋敷から、そう遠くもない宿。小早川秀秋が死んだとの知らせを受け、葬儀に出席する為に急遽手配した宿だ。
葬儀は盛大に行われたが、最後まで主の顔を見る事は出来なかった。愛らしい、との表現してもいい程の美貌の持ち主だった秀秋だが、亡霊に取り付かれると言い始めて以来、日を追うごとにやつれていってしまったらしい。目の下にはいつも隈があり、頬もこけ、見る影もなくなってしまっていたと従者から聞いた。
それはそれは酷い顔になってしまわれたのです。
だからどうかそっとしておいて欲しい。
と。
最後まで彼の顔の上から、白い布が取られる事はなく。涙ながらの従者の訴えを聞き入れて、誰もがその布を外そうともしなかった。
―――蝶を、見たのだという。
春でも。夏でも。秋でも。冬でも。
季節関係なく。起きていても。夢の中でも。
大谷吉継だ。大谷吉継が、出るのだ。と。喚き、暴れ。涙を流して。
――そして彼は、最後まで大谷吉継に怯えながら、死んだ。
「俺が見た限りじゃあ、そこまで祟るようなオトコには見えなかったんだけど、な…」
高虎は空を見上げる。曇天の布に覆われて、砂粒程の光すら見えない。
生前の彼と話したことはなかったが、それでもなんとなく想像はつく。彼は自分の意思で西軍に参加し、最後まで己の信念に基づき行動していた。勝ちも。負けも全て受け入れていた。予期し、それでも自分を崩さず、最後まで戦い抜いた。
戦とはそういうものだと。納得して戦っていた。
そんな彼が、死して尚、取り憑いたりするだろうか。そこが高虎には納得が出来ない。
おそらくは。自責の念。あのボウヤにそんな殊勝な感情があったのかどうかは疑問だが、納得できる答えとしてはそんな所だろう――いや、それしかない。
「藤堂殿」
ふと、思考が己の名前を呼ぶ声で途切れた。
「…ッ。石田、か?」
「はい。藤堂殿。お久しぶりですね」
にっこりと微笑む石田三成が、そこに居た。
全身が、黒い。どうやら、こちらも葬儀帰りらしい。
「…なんだ。お前も、小早川の屋敷の帰りかよ。ざっと見回したときにゃ、アンタの顔は見えなかったけどな。……同じ宿、だったのか」
「ああ。はい。俺はちょっと、やることがあったもので…。お久しぶりです、藤堂殿。関が原、以来ですね」
す。と一歩こちらにと近づいて来る三成。
その瞬間、何か。こう。本能的なもので。高虎は一歩、後ろにと引いていた。
そして。間髪入れず、目の前をひゅん、と駆ける鈍色。
「…ッ!テメェ…!?」
「ああ、やっぱり駄目でした。残念です。出会い頭、警戒されていないときに、が。一番理想的だったんですが」
目の前を通り過ぎた刀を握り締めながら、困ったように笑う三成。
高虎が警戒したのは、その歩き方だった。石砂利の上を、まるで砂利などないかのように歩いて見せた。足音なく。そう。まるで忍のように。
以前知っていた三成は、もっと無防備だった。警戒心もまるでなく。足音も隠さず。武芸はからっきしだったからこそ、違和感に気付けた。
右手のひらにしっかりと刀を握り締め、再び三成が突進する。
「ッ!」
ガン。と刀と刀の噛み合う、非常に耳障りな音が響く。
じんわりと右手首が痺れる。
力も、速度も、申し分ない。
「っ…。なんだ。お前。いつの間に、こんな強くなった?」
にやりと唇の端を歪ませるのは、内心の驚愕を隠そうとする精一杯の虚勢だ。ぎりぎりと刀を噛み合せたままで、相手の顔を覗き込めば、相手からはふわりと柔らかな笑みが返った。
あんまりにも場に不釣合いで、思わず腹から笑いそうになる。
「練習、したんです」
ガン。
「俺、関が原の戦いが終わった後。島津の方に身を寄せまして」
ガギン。
「藤堂殿は俺の事になんか興味ないでしょうから、知らないでしょうが。そこで、義弘殿に、武芸を教わっていました。義弘殿はとても厳しかったですが、俺には目的があったから。だから、こうして藤堂殿と、打ち合えるまでに、なりました」
ガツン。
「どうです。俺の剣。そんなに、悪く、ないでしょう?」
なんたって、鬼島津が師ですから。と笑う三成の顔は、余裕だ。
打ち込んでは引き、こちらが打ち込めば受け流し、手を変え品を変え確実に急所ばかりを狙ってくる。目。喉元。脇腹。心の臓。
関が原の合戦が終り、二年の時が過ぎた。
その二年、三成は島津の地で、ひたすらに己を鍛えていたのだ。
「その目的って、のは…俺を、殺す事か、よ!」
「はい。半分は。残り半分は、もう叶ったので。後は藤堂殿。貴方だけなんです」
ああ、そうそう。と三成は付け足す。
「忍の援軍を期待しても、無駄です。彼らには少し、眠っていてもらいましたから。命までは取っていませんので、ご安心下さい。でも、藤堂殿との時間を邪魔されるのも、困りますから」
「ッ!」
密かに待っていた事に先手を打たれている事を知り、高虎が息を飲む。
一対一の打ち合いでは、ほぼ互角と言う所だろう。始めこそ鍛えてきた年月の差があると思っていた高虎だったが、その年月の差をとうに三成は越えていた。二年間の時間を余す事なく無駄なく使い、自分自身を鍛え上げた結果が今の目の前の三成なのだろう。
正直、かなり、まずい。
ガギン。ともう何度目になるかわからない程の打ち合いの後。大きく後ろに跳びながら、高虎は声を張り上げた。
「俺の命を狙う理由は、なんだ」
「…。ああ。そうか。そうですよ。ね。自分が殺されるんだから、その理由が知りたいと。思うのは当然ですよ。ね」
すいません。と三成は刀を下ろす。
高虎は構えたままだ。だが、打ち込みにはいかない。
下手に打ち込めば返り討ちに合う。それを高虎に出来るだけの技量を、今の三成は持っている。
少しだけ、視線が揺れて。どこかぼうっとした声で。三成は口を開いた。
「吉継の、敵討ち、です」
「……ッ。大谷、の…?」
「はい。吉継はきっと、こんな事望まないと思うので。…俺の。自己満足に他ならないんですが。それでも。…吉継を死に追いやった貴方が、許せなくて。…憎くて。どうしようもなくて」
でも。
二年前の俺じゃ、返り討ちにあうだけだから。
二年。こうして自分を鍛えました。と。三成は言った。
「この二年。この日のためだけに、生きてきました。ようやく今日で目的の、半分が終わりました。だから。次は貴方です。藤堂殿」
その言葉を聞いて。
ぞわ。と高虎の背筋に、何か悪寒のようなものが走った。
――今。相手は何と言った?
今日で、終わった。と。そう言ったか?
「おま、え…。まさか…」
「大変だったんです。全ての四季で、蝶を手に入れるのは。色々なツテを頼って。小西殿に蝶の標本を頂いたりして。夜中に忍び込んで。吉継の真似をしたり。…ふふ。面白かったです。藤堂殿にも見せてあげたかった。あんなに、おびえて。―…本当に。とても、愉快でした」
吉継を、殺したのは。
あなたたち。ふたりだから。
だから、残るは貴方一人。
笑みを崩さないままで。三成が刀を構える。
「吉継は病んでいました。おそらく、関が原を生き抜いても、こうして。二年後生きていられたかどうかは、わかりません。…でも。でも、貴方達が、俺から。吉継を奪ったんです」
八つ当たりくらい。
したって、いいでしょう?
自分が未熟だと自覚していた。だから鍛えるしかなかった。
鍛えている間は頭脳を駆使して。小早川を追い詰めた。
何かしていなければ気が狂いそうだった。
体を鍛え、腕を磨き。だんだんと自信もついてきた。自分の技量を客観的に見つめ、そろそろ頃合だと、思った。
なのに。小早川が死んだ。自分の手で殺すつもりだったのに。追い詰めすぎてしまった。
だから。
今度こそ。自分の手で。
「小早川殿の顔、藤堂殿、見てないでしょう。俺さっき、やることがあったって言いましたよね?首、切り落としてたんです。だからきっと、藤堂殿が見た、白い布の遺体は、影武者です。藤堂殿の首も切り落として。小早川殿の首と一緒に、吉継の墓に供えるんです。だから、お願いです。首を」
首を。下さい。
貴方の首を。
刀が迫る。
目に見えない程の速度で。自分の命を奪う為に。
狂人だ。すでに、三成はあの頃の三成じゃない。
にや。と知らず高虎の顔も、不適な笑みを刻んでいた。
強敵だ。これ程の相手と打ち合うのは、関が原以来で―――
心臓が逸るのを、押さえられない。
「…取れるもんなら、取ってみなァ」
「はい。必ず、頂きます」
ガン。とまた一つ。
霧の中で火花が散った。
終。
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